太陽光パネルと一緒に設置することで発電した電気を効率よく利用することができる蓄電池。
蓄電池の導入はさまざまなメリットがある一方で、導入費用が高いなどのデメリットがあります。
本記事では、蓄電池の購入負担を減らす蓄電池向けの補助金について解説します。
経費削減、節電、環境保護に興味のある方はぜひご参考ください。
蓄電池の補助金制度
蓄電池の補助金制度は、国および地方自治体が家計を支援し、エコな生活を推進するために提供されています。
補助金によって蓄電池の導入がより一層促進され、家庭や企業でのエネルギー効率が向上することが期待されます。
補助金の具体的な内容や申請方法については、国と地方自治体で異なるため、詳細を入念に確認しておく必要があるでしょう。
蓄電池の補助金の種類
蓄電池の補助金にはいくつかの種類があります。各補助金の概要を詳しく見ていきましょう。
【2024年度】家庭・業務産業用蓄電システム導入支援事業(DR補助金)
引用元:令和5年度補正 家庭・業務産業用蓄電システム導入支援事業|一般社団法人環境共創イニシアチブ
補助金額
DR補助金では、蓄電池の設置費用に対して最大で60万円の補助金が提供されます。設備費および工事費用の1/3が補助され、60万円が上限となります。
これにより、一般家庭用であれば初期費用の大きな部分をカバーすることが可能です。
また、この補助金は、国からのものと地方自治体からのものを併用できる場合が多いのも特徴です。
申請期限
DR補助金の申請期限は、2024年4月中下旬から予算が上限に達するまで、遅くとも2024年12月6日までとなっています。
この期間内に事前申請を行い、交付が決定次第着工する必要があります。申請が遅れると予算がなくなり次第終了してしまうため、早めの手続きを推奨します。
申請条件
DR補助金を受け取るためには、いくつかの条件を満たす必要があります。まず、対象蓄電池の購入価格が14.1万円/kWh以下であることが条件です。
また、契約は事前申請にて行い、着工日は契約締結以降でなければなりません。さらに、この補助金は実証実験への参加が義務付けられており、モニタリングプログラムへの協力も必要です。
国の補助金とは併用できませんが、地方自治体の補助金とは併用可能です。
子育てエコホーム支援事業
子育てエコホーム支援事業は、子育て世帯に対して太陽光と蓄電池を併設した住宅の購入や改修を支援するものです。
補助金額
当補助金の補助金額は下記の様になります。
認定種別 | 補助金額(上限) |
---|---|
長期優良住宅 | 1住戸につき100万円 ※市街化調整区域、土砂災害警戒区域又は浸水想定区域の場合は1住戸につき50万円 |
ZEH水準住宅 | 1住戸につき80万円 ※市街化調整区域、土砂災害警戒区域又は浸水想定区域の場合は1住戸につき40万円 |
申請期限
申し込み期限は2024年4月2日から始まり、予算上限に達するまで、遅くとも2024年12月31日までとなっています。
早めの申請が求められますので、必要な書類を事前に準備しておくことが重要です。
申請条件
対象者はリフォーム工事を行う方または住宅の所有者であり、対象となる蓄電池も指定されています。また、契約は工事着手前に締結されたものが対象です。各種書類の保管期間は5年間と定められており、提出書類も多岐にわたります。
それでは次に、経済産業省および環境省によるZEH・ZEH-M補助事業について見ていきましょう。
経済産業省および環境省によるZEH・ZEH-M補助事業
引用元:令和6年度経済産業省および環境省によるZEH・ZEH-M補助事業|一般社団法人環境共創イニシアチブ
ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)およびZEH-M(集合住宅向けZEH)補助事業は、エネルギー効率の良い住宅の建設および改修を促進するために実施されています。
これにより、省エネルギー性能を持つ蓄電池の普及が期待されています。
補助金額
この補助事業の補助金額は設置する設備や工事内容により異なりますが、基本的には100万円、ハイグレード仕様の場合は125万円支給されます。
ハイグレード仕様:断熱等性能等級6以上の外皮性能を有し、かつ設計一次エネルギー消費量(再生可能エネルギー等を除く)が基準一次エネルギー消費量から30%以上削減した住宅。
申請期限
申請期限は、2024年4月中旬から2025年1月7日となっています。予算が無くなり次第終了となるため、こちらも早めの申請が推奨されます。
都道府県の蓄電池向けの補助金
【東京】令和6年度 家庭における蓄電池導入促進事業
東京都では、2024年度(令和6年度)に家庭向けの蓄電池導入を促進するための補助金制度が実施されています。対象となる機器を購入し、設置する家庭に対して補助金が交付されます。
この制度は、再生可能エネルギーの普及と災害時のエネルギーリソースの確保を目的としています。申し込みに関しては、施工業者が代理で行う場合もありますが、事前に必要な書類や条件を確認しておくことが重要です。
【大阪】豊中市スマートハウス等支援補助金
大阪府豊中市では、スマートハウスの導入を支援するための補助金制度を設けています。この補助金は蓄電池の導入を対象としており、太陽光発電との連携でエネルギー効率を高めることが期待されています。
補助金の額は申請内容や対象機器によって異なるため、事前に豊中市の公式ウェブサイトで詳細を確認し、必要な書類を揃えることが推奨されます。
【愛知】令和6年度 住宅等の脱炭素化促進補助
愛知県では、住宅の脱炭素化を目的とした補助金制度が2024年度に実施されています。この制度では、蓄電池を設置することでエネルギーの自給自足を促進し、環境負荷を軽減することを狙いとしています。
補助金の申請には、指定された条件を満たす必要があるため、あらかじめ詳細な条件をチェックし、施工業者と協力して準備することが重要です。
蓄電池向けの補助金に関する注意点
次に、蓄電池向けの補助金に関する注意点をお伝えします。
期限の余裕を持って準備する
補助金を受け取るための申請手続きには多くの書類や条件が必要です。特に申請期限が迫っている場合、時間が足りずに申請が通らないこともあります。
そのため、補助金の申請は余裕を持って計画し、早めの準備を心がけましょう。
必要書類や手続きの詳細については事前に確認し、不明点があれば担当の窓口に問い合わせるようにしましょう。
複数の補助金の活用を検討する
蓄電池の補助金には、国と地方自治体の補助金を併用できる場合があります。これを利用することで、より多くの補助金を受け取ることが可能になります。
ただし、各補助金には独自の条件があるため、併用する際には事前に確認が必要です。特に自治体の補助金は各地域で異なるため、詳細を各自治体の公式ウェブサイトでチェックしましょう。
専門家に相談する
蓄電池導入に関する補助金の申請は複雑で専門知識が求められることがあります。そのため、専門家や信頼できる施工業者に相談することをお勧めします。
専門家は最新の補助金制度や条件を把握しており、最適なアドバイスを提供してくれるでしょう。また、申請手続きや必要な書類の準備もサポートしてくれるため、スムーズに進めることができます。
蓄電池の導入に補助金を活用しよう
蓄電池の導入は初期費用が高額になることが多いため、補助金制度を活用することは非常に有効です。国や地方自治体の補助金をうまく活用することで、費用を大幅に抑えることができます。
補助金の条件や申請手続きに注意しつつ、最適なタイミングで申請を行いましょう。
蓄電池の導入を検討している方は、まずは各種補助金の詳細を確認し、早めに申請準備を進めることをおすすめします。