電気料金が高騰している昨今、節電に力を入れている企業や工場は少なくないでしょう。しかし、節電を意識しているつもりでも、実は古い家電や機器が予想以上に電力を消費しているかもしれません。最新の省エネ機器に買い替えることで、長期的にはかなりの節約ができる可能性があります。
本記事では、古い機器の買い換えがどれくらいの節電につながるかを解説します。

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エネルギー消費機器は効率が大幅に向上した

家電製品をはじめとしたエネルギー消費機器は、近年急速に進化しました。特にエネルギー効率に関しては、技術の向上により大きな変化があり、今の家電は昔のものと比較して圧倒的に省エネルギー性能が高くなりました。
省エネ基準の厳格化がされた結果、家電メーカーはその基準を満たすために、インバーター技術や高効率モーターの導入など、より効率的な技術を開発しています。特にエアコンや洗濯機、冷蔵庫などでは、これらの技術が標準化され、消費電力を細かく制御することが可能になりました。例えばインバーターエアコンは、室温に応じて冷却・暖房の強さを調整するため、無駄な電力消費を避け、エネルギーを効率よく使うことができます。
では、古い機器を買い換えた場合、どれだけの節電につながるか具体例を見ていきたいと思います。
冷蔵庫
一般財団法人家電製品協会の試算によると、451~500Lサイズの冷蔵庫は、2013年製のものは年間370~410kWhの電力を消費するのに対し、2023年製の冷蔵庫は267kWhの電力を消費するとのこと。10年前の製品と比較して、およそ28〜35%の節電につながります。
上記は一般的なファミリー層向けの家庭用冷蔵庫の例ですが、業務用冷蔵庫を使用している工場や店舗などは、古い冷蔵庫を使用し続けることによって、実は想像以上にコストがかかっているかもしれません。買い替えを検討することで、エネルギー効率の向上、電気代の削減、そして運営コスト全体の削減を実現できる可能性が高いと言えるでしょう。
温水洗浄便座
一般財団法人家電製品協会の試算によると、2013年製の温水洗浄便座(貯湯式)の年間消費電力は173kWhであるのに対し、2023年製のものは160kWhの消費電力とのこと。およそ8%の節電につながります。
オフィスや工場の規模にもよりますが、従業員用のトイレに温水洗浄便座を導入している企業は、最新モデルに替えることで、節電効果が期待できます。特に従業員が多く、トイレの使用頻度が高い場合は、企業のコスト削減にも寄与し環境負荷の軽減にもつながるため、長期的に見て非常に有益な選択と言えるでしょう。
エアコン
一般財団法人家電製品協会の試算によると、2013年製のエアコンの消費電力は903kWhであるのに対し、2023年製のエアコンの消費電力は769kWhとのこと。およそ15%の節電につながります。
小さなオフィスでは家庭用エアコンを数台しか使用していないこともあるでしょう。しかし、ある程度の規模感のオフィスや工場、店舗の場合は業務用エアコンを導入するのも1つの方法です。業務用エアコンは家庭用エアコンよりも省エネルギー性能が高く、長期的に使用することで、結果として節電効果が期待できます。
照明
一般財団法人家電製品協会の試算によると、白熱電球の年間消費電力は108kWhに対し、電球型LEDランプの消費電力は15kWhでした(1日に5~6時間使用した場合)。LED照明に替えるだけでおよそ86%の節電につながります。
LED照明は省エネ性能が高いだけでなく、耐久度が高いため交換の頻度が少なく済むというメリットもあります。交換に伴う初期費用はかかりますが、長い目で見ればランニングコストも少なく済むため、節電効果と節約効果が期待できるでしょう。

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長年使用している機器がないか確認を
大型の家電や機器、照明の入れ替えなどは初期費用がかかるものの、長期的に見れば節電効果・節約効果が期待できます。小規模なオフィスならすぐに対応できるものもあるかもしれませんが、規模が大きな工場やオフィスなどでは、まずは現状の把握から始めてみましょう。機器を入れ替えることで節電効果が期待できると判断できた場合は、さまざまな節電工事の方法を比較検討してみるのがおすすめです。