太陽光発電を増設するメリットと注意点を解説！

太陽光発電を導入すると売電収入を得られたり電気代を削減できたりとさまざまなメリットがあります。

導入効果をさらに大きくしたいときに考えるのが「太陽光パネルの増設」ですが、増設にはリスクも。

この記事では、太陽光発電を増設するメリットと注意点を解説します。

太陽光発電の導入を検討中の方、増設に悩んでいる中小企業の方はぜひご参考ください。

太陽光発電の増設とは太陽光パネルを追加すること

太陽光発電の増設とは、既存の太陽光発電システムに新たな太陽光パネルを追加することを指します。

増設することで太陽光の総発電量が増加し、全体の発電効率が向上します。ただし、太陽光発電システムの増設には設備投資が必要となるため、タイミングや注意点を考慮した上での検討が重要です。

太陽光発電を増設するメリット

太陽光発電を増設するメリットをお伝えします。

売電収入が増加する

太陽光発電を増設するメリットとしては、発電量の増加による売電収入増加が挙げられます。

太陽光パネルの増設で発電量が増える一方で、パネル数の増加による維持費はほとんど変わらないため、支出を増やさずに収入を増やすことができるのです。

10kW未満であれば増設前と同様の売電価格が適用されるため、売電収入増加のシミュレーションが立てやすいメリットもあります。

電気代の削減幅が大きくなる

発電量が増えるということは、実際に自社で自家消費できる電力が増えることも意味します。そのため、太陽光発電の導入によって削減できていた電気代の削減幅を大きくできるのです。

工場を持つ製造業や事務所が大きい企業であれば電気代負担も大きいため、太陽光パネル増設によってより電気代を削減できれば、利益率の改善につながるでしょう。

発電効率の低下を防ぐ

太陽光発電の発電量は、天候や時間帯によって変動します。増設により、発電量のピークカットが起こるリスクを軽減し、全体の発電効率を保つことができます。

特に夜間などの発電量が減少する時間帯において、増設された太陽光パネルが補完的な役割を果たし、一日通じて安定した発電が可能となるのです。

太陽光発電を増設するデメリット

次に、太陽光発電を増設するデメリットをお伝えします。

既存のメーカー保証がはずれる可能性がある

既存の太陽光パネルメーカーとは異なるメーカーのパネルを増設する場合、既存のパネルメーカーの保証が無効になる可能性があります。

故障の原因が他メーカーのパネルに原因があるとみなされた場合、既存メーカーの責任に問えないからです。

そのため、既存のパネルメーカーと増設するパネルメーカーが異なる場合には、両方のメーカーに保証の条件を聞いておくことが大切です。

売電価格が低下する場合がある

2017年の固定価格買取制度（FIT）の法改正により、太陽光発電パネルを増設することで売電価格が低下するリスクがあります。

固定価格買取制度とは：再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度

引用元：資源エネルギー庁｜固定価格買取制度とは

特に増設後の発電容量が下記の基準を超える場合、既存の売電単価が低下する可能性があります。

• 既存の主力が10kW未満であり増設時の出力が10kW以上に達する場合
• 既存の主力が10kW以上で、3kW未満、または3％未満の範囲を超える場合

増設してもFIT適用内の発電量であれば問題はなく、また、自家消費目的であれば規制の範囲外であるため、増設後の発電量と発電目的を考慮して増設を検討する必要があるでしょう。

太陽光発電の増設を考えるべきタイミング

既存の太陽光発電効率を最大限に活用するためには、太陽光パネル増設のタイミングが大切です。

次に、太陽光発電の増設を考えるべきタイミングについて解説します。

電気代が高騰するきっかけがあるとき

企業の電気代が急激に高騰するリスクが高まる状況では、太陽光発電システムの増設が有効です。

エネルギー価格の変動や電力契約の見直しが必要な場面で、太陽光発電を増設することでエネルギーコストの抑制が可能となります。

また、電気代の節約だけでなく、エネルギーの安定供給にも寄与します。増設することで、発電量が増え、電力の自家消費割合が高まるため、市場価格に影響されることなく電力を安定的に利用することができます。

売電効率を高めたいとき

既存の太陽光発電パネルから得られる売電収入を増やしたい場合も、太陽光パネルの増設は効果的です。

特に売電価格が安定しており、高水準を保っている時期に増設を行うことで、より多くの売電収益を得ることができます。

また、太陽パネルを増設することで最適なパネル配置とパワーコンディショナの選定により発電効率を高めることができるため、売電効率を高めたいときにパネル増設を検討するとよいでしょう。

売電・電気代削減の両方を行いたいとき

売電収入だけでなく、電気代の削減も目指す場合、敷地内の空き地や駐車場を活用した太陽光発電パネルを増設するのが効果的です。

特に固定価格買取制度（FIT）の売電契約期間が終了した後は、既存の太陽光パネルを自家消費用に転用することで、新旧のパネルを組み合わせて電力供給を最適化できます。

売電と自家消費を組み合わせた戦略を立てることで、エネルギーコストの最適化を実現できます。

太陽光発電の増設は慎重しつつもメリットが多い

太陽光発電パネルの増設は、多大なコストを伴うため慎重な検討が求められます。特に費用対効果やメーカー保証の条件、新たなパネルの設置場所などには注意が必要です。

適切なタイミングで増設を行い、経済的メリットを最大限に引き出すためにも、専門家に相談するようにしましょう。