2024年は1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」によって幕を開けました。復興が進まず震災の傷跡も生々しいままの同年9月には、石川県能登地方で記録的大雨が発生。それに伴い発生した土砂災害などにより、死者16人、負傷者47人を出す被害が生じました。
地震大国である日本ですが、近年、気候変動による新たな災害リスクが増大しているのをご存じでしょうか? この記事では、気候変動に伴ってリスクが高まった災害の種類について解説していきます。
「気候変動問題」とは?
気候変動とは、地球の気象が長期的に変化する現象を指します。気温や降水量、風向きや風速などが、数十年から数百年のスケールで変化することにより、私たちの人間の生活に大きな影響を与えます。
2011年~2020年の世界の平均気温は、工業化以前(1850年~1900年)と比較して、1.09℃高くなっていたというデータがあります。このまま続けば、さらに速いスピードで世界の平均気温上昇が予測されており、この気温上昇を食い止めるために世界のさまざまな国で脱炭素社会を目指した取り組みがおこなわれています。
なぜ平均気温が上昇しているのか
世界の平均気温が上昇している理由は、私たち人間の活動にあります。産業革命以降、発電などのために化石燃料を大量に使用することによって、温室効果ガスであるCO2が大量に放出されるようになりました。さらに人口増加に伴う農地拡大や都市開発、木材の利用などでCO2を吸収してくれる森林も減っており、温室効果ガスが空気中に溜まりやすい状態です。
他にも複数の要因はありますが、人間の活動が組み合わさった結果、地球の気温を上昇させる方向に働いているのが現代の気候変動の実態です。
気候変動で発生しやすくなる災害
災害にも種類がありますが、地質的な要因による「地震」や「火山噴火」、海底地震や地滑りなどによって引き起こされる「津波」などは、気候変動との直接の関連性は薄い災害です。
一方で、気候変動によってリスクが高まる災害として「大雨・洪水」「熱波」「干ばつ」「台風」などが挙げられます。これらは気温や降水パターンの変化、海水温の上昇などの影響を受けやすい災害です。
2024年の日本で起きた気候変動の影響は?
「以前よりも大雨・洪水が発生するようになった」「昔の夏はこんなに暑くなかった」と、気候変動の影響を肌で感じている方も少なくないでしょう。それでは昨年の2024年、気候変動の影響を受け発生したと思われる災害は、どれだけあったのかを振り返ってみましょう。
5月 広範囲で大雨
5月27日から29日に広い範囲で大雨や強風。気象庁は線状降水帯による大雨の事前呼びかけをした。河川の氾濫による家屋浸水、農地浸水が発生した。
6月 大雨による土砂災害
梅雨前線の影響により、山陰地方を中心に大雨。愛媛県松山市では松山城の斜面で土砂崩れが発生し、3人が死亡した。
8月 複数の台風発生
台風5号、台風7号、台風10号が発生し、日本列島に接近。鹿児島県に上陸した台風10号では8人が亡くなり、120人を超える人がケガをした。
9月 石川県能登地方で記録的大雨
石川県能登地方で記録的な大雨。河川氾濫、浸水、がけ崩れなどが発生。死者16人、負傷者47人の人的被害が発生した。
10月 宮崎県で記録的大雨
宮崎県で線状降水帯が発生。記録的な大雨となり、道路冠水、土砂災害などが発生。これにより、2人が亡くなった。
気候変動対策は喫緊の課題 節電でCO2削減を!
上記で解説したように、すでに近年の日本でも気候変動による災害が多く発生しており、気候変動対策は喫緊の課題です。「気候変動の影響を受けるのは遠い外国の話」というわけではありません。大切な家族や身近な人たちの命を守るためにも、一刻も早い気候変動対策への取り組みが必要です。
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