電気代削減や環境対策としていざ太陽光発電を導入しようと思うと、ある程度の予算が必要になってきます。
補助金などを活用して初期費用を準備できたかと思えば、継続的なメンテナンスからランニングコストが発生し、思わぬ経費が必要になってしまうことも。
本記事では、太陽光発電のメンテナンスの必要性と費用相場を解説します。
太陽光発電の導入に興味のある方はぜひご参考ください。
太陽光発電のメンテナンスの必要性
はじめに、太陽光発電のメンテナンスの必要性についてお伝えします。
【太陽光発電のメンテナンスの必要性】
- 発電量低下を防止できる
- 故障を早期発見できる
発電量低下を防止できる
太陽光発電のパネルは、時間の経過とともに汚れや埃が蓄積することがあります。これにより、太陽光がパネルに適切に日照が当たらず、発電効率が低下してしまうことも。
定期的な清掃やチェックを行うことで、パネルの表面をきれいに保ち、最大限の発電量を維持することができるのです。
適切なメンテナンスにより、パネルの寿命も延ばすことができるため、結果として買換えや修理費用を抑えることができ、長期間にわたり安定した発電を継続することが可能になります。
故障を早期発見できる
太陽光発電システムは、電気系統やパネルなど複数のコンポーネントで構成されています。これらのいずれかが故障すると、全体としての発電性能が低下する恐れがあります。
定期的なメンテナンスを行うことで、システムの故障を早期に発見し、迅速に修理することができます。
故障が拡大してシステム全体に重大な影響を及ぼす前に対策を講じることができ、長期的な運用コストの削減に貢献するでしょう。
太陽光発電のメンテナンスに係る費用相場
住宅用太陽光発電のメンテナンス費用相場
住宅用の太陽光発電システムにおけるメンテナンス費用は、主にパネルの清掃やインバーターの点検、接続部分のチェックなどが含まれます。
年間の費用相場としては、約1万円から3万円程度が一般的です。特にパネルの汚れが発電効率に大きく影響するため、定期的な清掃は欠かせません。
清掃サービスは、業者に依頼すると1回あたり数千円から1万円程度かかることが多いです。また、インバーターの寿命は10年から15年と言われており、交換費用も将来的に考慮する必要があります。
住宅用太陽光発電のメンテナンス費用相場
産業用の太陽光発電システムは、規模が大きいためメンテナンス費用も相応に高くなります。年間のメンテナンス費用相場は、おおむね設備の規模に応じて数十万円から数百万円に及ぶことも。
パネルの清掃に加えて、より詳細な電気系統の点検や、遠隔監視システムを導入している場合はその運用費用も含まれます。
特に産業用の場合、故障や不具合が発電量に直結するため、定期的かつ専門的なメンテナンスが求められます。
メンテナンスに係る費用項目
太陽光発電システムのメンテナンス費用には、主に以下の項目が含まれます。
まずはパネルの清掃費用です。これは発電効率を維持するために重要で、定期的な清掃が求められます。次にインバータや発電モジュールの点検・交換費です。インバーターはシステムの心臓部であり、その性能が発電効率に直結します。
また、接続部分や配線のチェックも欠かせません。これには専門業者の手配が必要で、点検サービス費用が発生します。最後に、遠隔監視システムの運用費用があります。これは設備全体の状態をリアルタイムで監視し、トラブルを未然に防ぐための重要な項目です。
太陽光発電のメンテナンスでよくある質問
次に、太陽光発電のメンテナンスに関してよくある質問に答えていきます。
Q.自分で点検できないの？
太陽光発電システムの点検は、専門的な知識と道具を必要とすることが多いです。特に屋根に設置されている場合は、高所作業となり危険を伴います。
そのため、太陽光発電設備のメンテナンスを自分で行うにはリスクが高いです。
定期的なメンテナンスは専門業者に依頼するのが一般的ですが、それでも自分で簡単にできるチェック方法もいくつかありますので、以下で詳しく見てきましょう。
Q.自分で点検できることは？
自分でできる簡単な点検方法としては、パネルの表面に汚れがないか目視で確認することや、発電量をチェックして異常がないか確認することがあります。
ホコリや鳥のフンなどでパネルが汚れている場合は、柔らかい布やスポンジで軽く拭き取ることができます。また、発電量が急激に低下している場合は、早めに専門業者に相談するのが良いでしょう。
このような簡単な点検で異常を早期に発見することができれば、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。
Q.メンテナンスに資格は必要？
太陽光発電システムのメンテナンスには特定の資格が必要な場合があります。特に電気工事を伴う作業や、高所での点検作業は、関連する資格を持った専門家に依頼することが推奨されます。
また、太陽光発電のメンテナンスの技術を証明する資格としては、一般社団法人 太陽光発電安全保安協会（JPMA）が運営する「太陽光発電メンテナンス技士資格」などがあります。
参考：一般社団法人 太陽光発電安全保安協会｜太陽光発電メンテナンス技士資格
資格を持つプロの技術者であれば、安全かつ的確にメンテナンスを行うことが可能です。資格を持つ専門家が対応することで、安心してシステムを運用することができます。
Q.メンテナンス費用を下げるには？
メンテナンス費用を下げるには、定期的な自己点検や簡単な掃除を行うことが効果的です。また、複数の業者に見積もりを依頼して比較することも大切です。
長期的に見てメンテナンス契約を結ぶことで、単発で依頼するよりも費用を抑えることができる場合もあります。また、地元の業者を利用することで交通費などの追加料金を減らすことも可能です。
適切な方法で費用を抑えることで、太陽光発電システムの長期的な運用コストを削減することができます。
太陽光のメンテナンスは専門家に相談しよう
太陽光発電システムのメンテナンスは、専門的な知識と技術を必要とするため、専門家に相談するのが最善の方法です。
専門家に依頼することで、安全かつ効率的にシステムを維持することができます。問題が発生した場合にも、迅速かつ適切に対応できるため、システムの寿命を延ばすことにも繋がります。
信頼できる業者を見つけて、定期的にメンテナンスを行いましょう。
