猛暑日も当たり前になりつつある、昨今の日本。冷房を使用するため、より多くの電力を消費することは想像に難くありません。クールビズを導入してエアコンの設定温度を控え目に保つなど、実際に多くの企業が夏の冷房対策に注力していますが、実際のデータを見ると驚くべき事実が浮かび上がります。総務省の調査によると、夏よりも冬のほうが、電気代が高い(=電力使用量が多い)傾向にあることが示されています。
そこでこの記事では、冬のほうが電力使用量が多い理由と、今のうちにしておくべき対策について解説します。
電力使用量のピークは「冬」 その理由は?
なぜ夏よりも冬のほうが、電力使用量が多くなるのでしょうか? それには以下の理由が関係しています。
暖房需要の増大
エアコンの暖房運転は冷房運転よりも多くの電力を消費します。夏に比べて、冬は外気温と快適に感じる室温との差が大きく、部屋を暖めるためにより多くのエネルギーが必要になるからです。
照明時間の延長
日照時間の短縮により、照明の点灯時間が夏季比で2〜3時間延長されます。古い蛍光灯を使用している事業所では、この影響は特に大きくなります。
給湯需要の増加
手洗い、清掃、厨房での温水使用量が冬季には夏季の1.5〜2倍に増加。電気温水器や給湯設備の稼働時間が大幅に延びます。
今年の冬も同じ電気代を払い続けますか?
中小企業の冬季電力コストの実態を見てみましょう。従業員20名程度の一般的なオフィスでは、冬季3ヶ月間の電気代が夏季よりも月平均2〜4万円高くなるケースが珍しくありません。年間で見ると、この差額だけで10〜15万円にもなります。
さらに深刻なのは、電気料金の値上がりトレンドです。燃料費調整額の上昇により、多くの企業で電気代が前年同期比で10〜20%増加しています。このまま何も対策を講じなければ、冬季の電力コストはさらに膨らむことが予想されます。
冬の電力削減に効果的な節電工事とは
快適な職場環境を保つために、「暖房費がかかるのは仕方がない」と諦めていませんか? 適切な節電工事を行えば、快適性を維持しながら大幅なコスト削減が可能です。
具体的には、以下のような方法が考えられます。
LED照明への全面切替
従来の蛍光灯からLED照明への切替により、照明電力を50〜70%削減できます。冬季の長時間点灯を考慮すると、年間を通じて最も投資効果の高い改修工事です。
高効率エアコンの導入
10年以上前のエアコンを最新の高効率機種に交換することで、暖房時の電力消費を30〜40%削減できます。特に冬季の省エネ効果は顕著です。
断熱改修工事
窓ガラスの複層化、断熱材の追加により、室内の熱を逃がさない構造に改修。暖房効率が向上し、設定温度を2〜3度下げても同等の快適性を保てます。
節電工事は「今」始めるのがベストタイミング
節電工事を検討するなら、秋から初冬にかけての今が最適な時期です。本格的な寒さが到来する前に工事を完了させることで、今冬から節電効果を実感できます。また、早めに工事のスケジュールを調整することで、年末年始の繁忙期を避けて、計画的に工事を進められます。
効果的な節電対策を立てるには、まず自社の電力使用状況を正確に把握すること、そしてどのような節電工事があるのかを知ることが重要です。節電工事に興味を持たれた方は、ぜひ下記から資料をDLしてください。今年の冬の電気代削減に向けて、まずは現状把握から始めてみませんか?