地球を守るビジネスメディア

節電・省電力化

企業が実践すべき、今からでもできるオフィスの節電方法をまとめて紹介

エネルギー価格の高騰や環境にやさしい活動が求められるなか、企業にとって節電対策に取り組むことはもはや必須の項目となっています。オフィスで手軽に実行できる節電方法を探している人も多いのではないでしょうか。オフィスを見回してみると、意外と電気を無駄遣いしているところを見つけることができます。

効率よく節電することは電気代を安く抑えるとともに、CO2の削減にも貢献することができます。そこで今回は、今からでもオフィスで実行できる節電方法【16選】を紹介します。

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最初にどこから手を付けるかチェック

まずどこを重点的に節電するかを考える前に、オフィスではどこに多くの電気を使用しているかを確認してみます。下図は経済産業省資源エネルギー庁が公表しているオフィスでの電力消費量の内訳です。

夏は気温が高いので「空調」の割合が大きく、冬は日照時間が短いこともあり「照明」の割合が大きくなっていますが、いずれの季節でも空調・照明が大きな割合を占めていることがわかります。まずはこの2点について対策することが、より効率の良い節電になると言えます。では、次からは具体的な節電方法を見ていきます。

「空調」の節電方法

エアコンなどの空調設備はオフィスでの電力消費量の多くを占めます。考えられる節電方法も多岐にわたりますが、代表的なものをあげてみます。ここをうまく節電できれば大きな効果を得ることができます。

【空調の節電方法 6選】

  • エアコンの温度を適切に
  • こまめなフィルター掃除
  • 室内環境を整える
  • ほかの電化製品の有効活用
  • エアコン起動のタイミングを調整
  • 最新のエアコンに買い換える

エアコンの温度を適切に

まずは適切な温度管理が重要になります。目安として室内を夏は冷房を28度、冬は暖房を20度に設定し、室内を冷やしすぎたり暖めすぎたりしない管理が大切になってきます。一般的に、冷房の温度を1℃上げれることで約13%、暖房の温度を1℃下げることで約10%の節電効果があるとも言われています。

こまめなフィルター掃除

空調機のフィルターにホコリなどの汚れが溜まると運転効率が低下し、エネルギーの無駄になってしまいます。理想としては2週間に一度ぐらいの頻度でこまめに掃除すると、効率的な節電対策になります。また、季節ごとなど、専門業者に依頼してオーバーホールを行うと、さらなる節電が見込めます。

室内環境を整える

ブラインドなどを活用することで、空調の消費電力を削減することもできます。特に夏場は窓からの直射日光を遮断することは大きな効果を発揮します。また、オフィスの出入り口の扉を確実に閉めて冷・暖気の流出を防止することも節電方法のひとつです。なお、エアコンは室温調整時に多くの電力を使用する傾向にあるので、こまめにオン・オフを繰り返すのではなく、休憩時間などの人が減るタイミングでは小幅な設定変更を行って、室温を常に一定に保っておく方が運転効率がよくなります。

ほかの電化製品の有効活用

エアコンだけでオフィスの隅々まで一定の温度にすることは至難の業です。どうしても寒かったり暑すぎたりする場所が出てきます。小型の扇風機やサーキュレーターなどを有効活用すれば、エアコンからの空気を無駄なく隅々まで運ぶことができるようになり、エアコンの温度設定を極端な低さ/高さにすることなく、室内を快適な温度に保てます。

室外機の周辺環境を整理

室外機の周辺に物などを置いて、排気口などを塞いでしまうことはエアコンの運転効率の低下につながります。物などを置かずに空気の流れを妨げないことも節電のコツです。また、特に夏場においては室外機周辺の温度を下げることも節電につながります。直射日光や熱気などが当たらないような工夫が節電の一助になります。

エアコン起動のタイミングを調整

多くの家電製品と同様に、エアコンも起動する際にもっとも電気を使います。そして先述の通り、室温調整時にも電力を多く使用し、設定温度と室温に差があればあるほど使用電力は多くなります。その対策として、夏は朝のうちのなるべく涼しい時間帯、冬は陽が差し込んできて暖かさを感じられる時間帯にエアコンを起動することで消費電力を抑えることができます。

最新のエアコンに買い換える

電化製品の省エネ性能は年々向上しており、10年以上前に比べて最新のエアコンでは倍近く節電効果が見込める商品も登場しています。交換のためのコストはかかってしまいますが、長い目で見ればコスト削減にもつながります。なお、現在は国や自治体などが環境対策を後押ししていることもあり、機器の交換については補助金制度などが充実しています。うまく使えばコストを抑えることもできるので、検討の余地はあると思います。

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「照明」の節電方法

続いてはオフィスでの活動に欠かすことのできない「照明」に関する節電方法です。日照時間の短くなる冬場はもちろんのこと、夏場であっても明かりをつけないという訳にはいきません。うまく節電することで大きな効果を得ることができるでしょう。

【照明の節電方法 4選】

  • 照明器具のこまめな清掃
  • 不要な電気は消す
  • 人感センサーを取り付ける
  • 照明設備をLED化する

照明器具のこまめな清掃

エアコンと同様に照明器具もこまめな掃除が節電につながります。室内でも多くの人が活動していれば意外と汚れが溜まり照度が低下します。月に一度の清掃が理想的ではありますが、季節ごとに掃除するだけでも効果はあると思います。

不要な電気は消す

使っていない部屋などの不要な電気を消すことはもちろん節電になります。また、業務の効率が下がらないように注意することが必要ですが、廊下などの照明を間引きすることも大きな効果を発揮します。また、室内の明るさを落として、デスクの上など作業を行う手元に照明器具を追加する「タスク・アンビエント照明」という考え方も節電方法のひとつだと言えます。

人感センサーを取り付ける

会議室や給湯室、手洗いなどの使用頻度が高くない場所に人が来た時にだけ明かりをつけるセンサーを取り付けるのも有効です。自動で消灯してくれるので消し忘れることもありません。また、さらに規模を拡大して照明の制御システムを導入して消灯時間のスケジュール管理を行えば、さらなる節電にもなります。

照明設備をLED化する

従来の蛍光灯や白熱電球に比べ、使用方法によって異なりますが、LED照明は約1/3程度まで消費電力を抑えることが可能と言われています。また、寿命が長いので交換頻度を減らすことができ、照明にかかるコストを削減することができるというメリットもあります。こちらも交換するにはコストがかかりますが、エアコンと同様に国や自治体などによる補助金制度が用意されているので、初期費用を抑えながら中長期の節電を行うことができます。

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「OA機器」の節電方法

オフィスの電力消費量の多くを占める空調と照明について見てきましたが、業務に必要不可欠なパソコン・電話・コピー機・ファクシミリ(FAX)・シュレッダーなどのOA機器が消費する電力も無視できない節電対象です。わずかばかりと思うかもしれませんが、まとまれば大きな節電につながります。

【OA機器の節電方法 3選】

  • スリープモードの活用
  • 省電力モードにする
  • こまめにコンセントを抜く

スリープモードの活用

OA機器の多くは起動とシャットダウン時に最も多くの電力を消費します。一日に何度もオン・オフを繰り返す場合は、スリープモードを活用する方が節電になります。ちなみに、デスクトップパソコンでモニターの電源だけを消す場合もありますが、その場合内部は稼働している状態なので消費電力を抑えることはできないので注意が必要です。

省電力モードにする

業務に支障をきたさないのであれば、一定時間操作がない場合に自動でディスプレイを暗くしたり、スリープモードに移行する省電力モードに普段から設定しておくことが節電になります。また、ノートパソコンなどは昼間はコンセントを抜いてバッテリーに充電された電力で作業するようにすれば、電力消費を抑えることができます。

こまめにコンセントを抜く

電力消費量で意外と馬鹿にできないのが待機電力です。使用しない時間帯はコンセントを抜く、スイッチがついた電源タップなどを利用して不要な場合は電気を遮断するようにすることが大きな節電となります。

「その他」の節電方法

さまざまな節電方法を見てきましたが、それ以外にもまだまだ節電できる場所は存在します。

【その他の節電方法 3選】

  • トイレの節電
  • 自動販売機の節電
  • エレベーターの節電

トイレの節電

冬場の寒い時期に冷たい思いをしなくても済む便座の暖め機能が付いたウォシュレットですが、ヒーターを使っていることもあり、その消費電力は侮れません。OA機器などと同様に使用しない時は省エネ状態になる節電モードに設定しましょう。また、便座の上蓋をしっかり閉めるようにすることは保温につながり、さらなる節電効果を生みます。

自動販売機の節電

管理者に製品の品質などに問題ないことを確認したうえで、不要な時間の冷却・加温の停止を行うことが節電になります。また、あらかじめ張り紙などをして使用可能なことを掲示したうえで、日中の自動販売機の照明をオフにするのも有効な節電方法です。

エレベーターの節電

出勤・帰宅時以外の利用人数が少ない時間にエレベーターの運転台数を減らすことも大きな節電になります。エレベーターではなく階段を使うようにすれば節電だけでなく、健康促進の運動やダイエットにつながるかもしれませんね。

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ほかにもあるぞ、節電方法

従業員へ節電を呼びかける

シンプルですぐに実践することができ、なおかつ最も重要ともいえる節電方法が、従業員へ節電を呼びかけ、率先して協力してもらう事です。企業のみならず個人単位での環境問題への取り組みも必要とされるなか、多くの人に節電意識が芽生えていることと思います。クールビズや冬は厚着をするなどの季節に合わせた洋服選び、こまめに照明を消す、冷蔵庫・冷凍庫の扉を開けっぱなしにしないなど、家庭での節電にも通じる部分があり、基本的なルールを設定して周知することで多くの従業員が協力してくれるものと思います。

契約している電力会社を見直す

契約中の電力会社のプランを見直して、より自社に合ったプランに変更できれば最良ですが、それが難しい場合は電力会社の変更も視野に入ってきます。2016年の電力市場の自由化により、電力会社や用意されているプランの選択肢は増えています。まずは電力消費がピークとなる時間帯を把握し、それに合わせた選択肢を探りましょう。

太陽光発電を自社に導入する

電力会社から電気を購入するのではなく、思い切って自社で電気を作るという選択肢もあります。企業が節電を求められる理由として、コスト削減も大きな課題のひとつですが、使用する電気を減らして環境負荷を低減するという大きな課題があります。太陽光発電設備を導入して、発電した電気を使うことで、電気代だけでなくCO2の排出量を大幅に削減できる可能性があります。

太陽光発電の導入には大きなコストが必要になりますが、こちらについても国の補助金などを活用できるので、賢く選べば初期費用を大幅に抑えることが可能になっています。また、近年では初期費用とメンテナンス費用をかけずに太陽光発電を導入できる「PPAモデル」なども存在します。長期的に見れば必ず自社にメリットをもたらしてくれる投資になると言えるでしょう。

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積極的な節電は将来的にも自社のメリットに

オフィスで今からでも実行できる節電方法【16選】を紹介してみました。今回紹介した以外にも様々な節電方法は存在すると思います。ちょっとした思い付きやアイデアが思わぬ節電効果を生むこともあるので、まずは節電を意識することが重要です。

そして、積極的に節電に取り組む姿勢は自社のイメージアップにもつながり、社会的評価の向上という付加価値を生むことにもつながります。ひとつずつは些細なことかもしれませんが、積み重ね、続けることで莫大な効果を発揮してくれます。

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脱炭素LABO編集部

【脱炭素LABO】では、省エネルギー対策や再生可能エネルギーの活用による事業経費の削減から補助金の活用方法に至るまで、脱炭素化に関わる幅広い情報を発信していきます。 カーボンニュートラル活動に向け、【省電力化】【節電】【省エネルギー化】、CO2を排出しない【太陽光発電】【風力発電】など再生可能エネルギーの活用拡大に向けて情報提供を致します。経費削減や節税対策、補助金活用など、事業の発展・成長を狙った事業の効率化にも役立ちます。

  1. 企業が実践すべき、今からでもできるオフィスの節電方法をまとめて紹介

  2. 機器の買い換えで節電対策を オフィス・工場の家電や機器を買い換えるとどれくらいの節電になる?

  3. 電気を上手に使って節電を。企業が導入すべき節電工事を事例別にチェック


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