初期費用を抑えて太陽光発電！「PPA」の基本情報を解説

電気料金の高騰が企業経営において避けられない課題となっている昨今。経済的かつエコな太陽光発電に注目が集まっていますが、そこで知っておきたいのが「PPA（Power Purchase Agreement／電力販売契約）」です。

電気料金の大幅削減につながるPPAですが、とくに太陽光発電を利用したPPAモデルでは初期投資を抑えつつ電気代削減が期待できます。

この記事では、PPAの基本情報と太陽光発電モデルによるコスト削減効果について解説します。

PPAの導入に興味のある法人の方はぜひご参考ください。

「PPA」とは？知っておきたい基本情報

「PPA」は、太陽光発電などの再生可能エネルギーを利用するための契約形態の一つ。とくに企業や大型施設において、多額の初期投資をすることなく太陽光発電設備で発電した電力を利用できるようにする仕組みです。

初期投資を抑えつつ電気代を削減することが期待でき、企業の持続可能性の向上にも繋がるということで、大きな注目を集めています。以下にPPAの基本情報と、主な特徴を紹介します。

PPAの基本情報

PPAは太陽光発電の設備の所有や管理を行う専門会社（PPA事業者）が、契約者の施設内スペースに発電設備を設置し、そこで発電された電力を契約者（使用者）に有償で提供する仕組みです。供給場所や設置環境などによってオンサイトPPAやオフサイトPPAなど様々なモデルがあり、企業は自社のニーズに応じた電力調達が可能ですが、初期費用やメンテナンス費用が不要という点で共通しています。

環境への配慮

企業はPPAによって初期費用をかけることなく太陽光などの再生可能エネルギーを利用できるので、二酸化炭素の排出を削減できます。また、気候変動に対する対策を強化することで社会的責任を果たすことにもつながり、環境へ配慮した企業としてPRが可能となります。

経済的なメリット

PPA契約は一般的に電力を固定価格で買い取る契約となるため、電力コストを安定させることができ、電力単価の上昇リスクを軽減することができます。

「PPA」によるコスト削減効果と具体例

次に、PPAによるコスト削減効果や具体的なケースを簡潔に紹介します。

初期費用不要

PPAでは発電設備の設置はPPA事業者が費用を負担するため、電力使用者の初期費用は不要です。太陽光発電設備やメンテナンス費用をかけずに利用できるため、気軽に導入ができ電気料金の削減につながります。

電気料金の安定化

PPAは一般的に電力単価が固定の契約となるため、電気料金が安定し予算管理が容易に。電力市場の価格変動リスクを軽減することもできます。

コスト削減と自家消費

PPAを利用することで、電気料金が年間20～30％削減される事例が報告されています。太陽光発電による自家消費を行うことで電力会社からの電力購入量を減らし、結果的に支払いコストが減少します。

具体的な削減ケース

100kWh／月を太陽光発電設備で発電した場合：たとえば施設で利用する電気が1000kWhであれば、900kWh分の電気代を従来と同じように電力会社に支払うことになります。100kWh分の料金をPPA事業者に支払うことになりますが、電力会社よりも電力単価が安い契約となっている場合は、その分支払いコストが減少します。

PPA導入はコスト削減効果をしっかり確認してから

PPAの導入は、とくに太陽光発電を利用する場合において、電気料金削減の有効な手段と言えるでしょう。初期投資を抑えつつ電気代を削減できることから、企業や施設にとって魅力のある選択肢の一つです。ただし、コスト削減効果をしっかり確認することが前提である点に注意しましょう。