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再エネ賦課金とは?仕組み・上がる理由・価格推移を解説

電気料金の明細を確認すると、再エネ賦課金という項目があるのをご存じでしょうか。

本記事では、再エネ賦課金の仕組みや上がり続けている理由をお伝えします。

節電や再生可能エネルギーに興味のある方はぜひご一読ください。

再エネ賦課金とは

再エネ賦課金(再生可能エネルギー賦課金)は、再生可能エネルギーを活用して発電された電力を、一定の価格で電力会社が買い取るための費用の一部を負担する仕組みです。

「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」は、再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度です。

引用元:固定価格買取制度とは|資源エネルギー庁

再生可能エネルギーの固定価格買取制度により、高コストな再生可能エネルギーの導入が促進され、持続可能なエネルギー源の普及が進んでいます。

再エネ賦課金の仕組み

再エネ賦課金の基本的な仕組みは、再生可能エネルギーで発電された電気を電力会社が固定価格で買い取る「固定価格買取制度」に基づいています。

これにより、電力会社が再エネの電気を買い取るコストの一部を、電力利用者が賦課金の形で負担します。

引用元:固定価格買取制度とは|資源エネルギー庁

固定価格買取制度について詳しく解説している記事もあるので、併せてご参考にしてください。

再エネ賦課金の計算方法

再エネ賦課金の計算方法は「使用電力量×その年の単価」となっています。

例えば、4人家族でガスを併用している家庭が月に450kWhの電力を使用する場合、2024年の再エネ賦課金の単価が3.49円であれば、450kWh × 3.49円 =1570.5円/月の再エネ賦課金が請求に加算されます。

一方、オール電化の家庭では月に650kWhを使用すると、650kWh × 3.49円 =2,268.5円/月が再エネ賦課金となります。

この計算方法を見てもわかるように、使用電力が多い家庭ほど賦課金の負担が大きくなります。

再エネ賦課金の価格推移

再エネ賦課金は年々値上がりしていたものの、2023年には一転値下げが実施されたが、2024年の単価は3.49円に値上りされています。

参考:再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2024年度以降の買取価格等と2024年度の賦課金単価を設定します|経済産業省

この背景には、電気料金の高騰に伴う再エネ賦課金の引き下げがあり、電気料金の負担が軽減されています。しかし、今後は再エネ賦課金の価格は上昇していくでしょう。

太陽光発電の固定買取価格の期限が2032年まで続くことから、この期間内の賦課金の上昇は避けられないと考えられています。

再エネ賦課金が上がる理由

再エネ賦課金の額が年々上がっている理由には、主に再生エネルギーの導入拡大と2023年が特別な年であったことが挙げられます。

主な理由をみていきましょう。

再生エネルギーの導入が拡大している

再生エネルギー(再エネ)は、化石燃料に代わるクリーンなエネルギーとして注目を集めています。そのため、日本を含む多くの国々が再エネの導入を推進しています。

再エネの導入を拡大するためには、発電された電力を安定的に買い取る必要があります。

引用元:固定価格買取制度とは|資源エネルギー庁

これに伴い、電力会社が再エネ発電者から電気を買い取るための費用が増え、その費用を家庭や企業が賦課金として負担する形になります。

2023年が異例であった

2023年は、再エネ賦課金がさらに高騰する可能性が示されています。再エネの普及率が上昇し、その維持と拡張に必要なコストが増加しているためです。

また、世界的なエネルギー価格の高騰も影響しており、日本のエネルギー自給率の低さもその要因の一つです。

再エネ賦課金は、再エネの拡大と多様な要因が交錯するために一層の負担となることが予想されています。

再エネ賦課金に関するよくある質問

Q.再エネ賦課金を削減する方法はありますか?

はい、再エネ賦課金を削減する方法はいくつかあります。

例えば、電力料金プランを見直すことが一つの方法です。電気使用量が少ないプランに切り替えることで、賦課金の負担も減ります。

さらに、太陽光発電システムを家庭に導入して自家発電することで電力会社から購入する電力を減らし、その結果再エネ賦課金の負担を軽減するという手段も効果的です。

Q.再エネ賦課金の免除制度はありますか?

2024年10月時点で再エネ賦課金の完全な免除制度は一般家庭向けには存在しません。ただし、一部の企業や特定の大口ユーザー向けには、再エネ賦課金の負担を減らすための対策が検討されることがあります。

家庭向けの対策としては、電力料金プランの見直しや再生可能エネルギーの利用を増やすことが推奨されています。

Q.再エネ賦課金はいつから負担するものですか?

再エネ賦課金は、2012年に施行された「再生可能エネルギー固定買取制度(FIT制度)」の導入とともに開始されました。そのため、2012年以降、電力を使用する全ての家庭や企業はこの賦課金を負担しています。

電気料金の一部として自動的に計算・請求されるため、特別な手続きや申し込みは必要ありません。

Q.再エネ賦課金はいつまで負担するものですか?

再エネ賦課金の負担は2030年代中頃までは続くと予想されています。その後も、再エネの普及と維持のために一定の賦課金が必要となる可能性が高いです。

しかし、国や電力業界が今後どのような政策を打ち出すかによって、その期間や負担額が大きく変動する可能性があります。定期的に最新情報をチェックし、対策を講じる必要がありそうです。

再エネ賦課金を理解して対策しよう

再エネ賦課金は、私たちの電気料金を構成する重要な項目です。その背景や仕組みを理解し、賢く対策を立てることが求められています。

電気料金プランの見直しや太陽光発電の導入といった具体的な方法を検討し、家計への負担を少しでも軽減していきましょう。

再エネの普及を支援する一方で、電気料金の仕組みを知り、電気代負担を適切に管理することが大切です。

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