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太陽光発電

【事例紹介】学校が太陽光発電を導入するメリットを解説!

企業の間で再生エネルギーの活用が浸透しているなかで、学校でも環境問題対策として太陽光発電に注目が集まっています。

本記事では、学校が太陽光発電を導入するメリットと事例を解説します。

電力削減や環境問題対策に興味のある学校関係者の方はぜひご参考ください。

34.1%の公立小中学校が太陽光発電を活用している

近年、公立小中学校が積極的に太陽光発電を導入し始めています。

文部科学省が公表している統計によると、34.1%の公立小中学校が太陽光発電システムを設置しています。

公立の小中学校における太陽光発電設備の設置率については、平成30年度の31.0%から令和3年度は34.1%に増加していることがわかった。

引用元:文部科学省|再生可能エネルギー設備等の設置状況に関する調査結果(概要)
引用元:文部科学省|再生可能エネルギー設備等の設置状況に関する調査結果(概要)

令和3年時点で28,442の小中学校のうち、太陽光発電設備を設置している学校は9,706校にも上り、3校に1校以上は太陽光発電を活用していることがわかります。

学校が太陽光発電を導入するメリット

次に、学校が校舎や敷地に太陽光発電を導入するメリットをお伝えします。

【学校が太陽光発電を導入するメリット】

  • 環境教育に活用できる
  • 電気代を削減できる
  • 災害時用の電源として活用できる
  • 温暖化対策になる
  • 補助金を活用できる

環境教育に活用できる

太陽光発電は実際のエネルギー生成過程を見学することで、学生に科学教育を体験してもらうことができます。また、再生可能エネルギーの重要性やエネルギー消費についての意識を高めてもらうこともできるでしょう。

理科や社会科の授業においても具体的な教材として活用できるため、発電設備である太陽光発電設備が身近な教育教材としても利用することが可能なのです。

電気代を削減できる

学校で消費する電力の一部を太陽光発電で賄うことで、年間の電気代を大幅に削減することが可能です。

設備導入に初期費用がある程度必要ではあるものの、長期的には電気料金の削減が期待できます。削減されたコストは教育資源や施設リニューアルに充てることができるため、さらに質の高い教育サービスを提供することができるでしょう。

災害時用の電源として活用できる

災害時には電力供給が断たれることがしばしばありますが、太陽光発電システムがあれば一定の電力を自給することができます。

避難所としての機能を果たす際に必要な最低限の電力を確保することで、スマートフォンの充電や基本的な電気設備の運用を可能にします。

太陽光発電は緊急時のライフラインとしてとても有効なのです。

温暖化対策になる

太陽光発電はCO2排出を伴わないため、温暖化対策にも貢献します。世界規模で進行している気候変動問題への対応として、再生可能エネルギーの導入は不可欠です。

学校としてこのような再生エネルギーの導入を進めることで、学生の意識改善や地域社会全体にも良い影響を与えることができます。

未来ある学生に温暖化問題に対して自覚を持ってもらうことも、環境教育としてとても有用と言えるでしょう。

補助金を活用できる

太陽光発電の導入を支援する補助金は数多くあり、文部科学省が運営している「太陽光発電等の整備に関する支援制度」では、小中学校の太陽光発電の導入を補助しています。

趣旨太陽光発電設備、風力発電設備若しくは太陽熱利用設備又は蓄電池等を設置する際に必要な経費の一部を補助。
対象施設公立の幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校(前期課程)、特別支援学校、高等学校及び中等教育学校(後期課程)(産業教育施設のみ)、共同調理場、並びに社会体育施設。
補助率1/2
補助内容・太陽光発電、太陽熱利用、風力発電の設置に必要となる工事一式
・太陽光発電既設置校への蓄電池単体整備(上限額 1,000 万円)
・地中熱利用設備、雪氷熱利用設備、小水力発電設備を設置するために必要となる工事一式
引用元:文部科学省|太陽光発電等の整備に関する事業(学校施設環境改善交付金)

補助金を活用することで、教育機関としての財務負担を軽減しながら、持続可能なエネルギーシステムを導入することができます。

学校の太陽光パネル設置パターン

次に、学校の太陽光パネル設置パターンについて、文部科学省が公表している「学校への太陽光発電導入のガイドブック」を参考にお伝えします。

【学校の太陽光パネル設置パターン】

  • 屋上設置型
  • 勾配屋根設置型
  • 壁設置型
  • ひさし型
  • ルーバー型

屋上設置型

引用元:文部科学省|学校への太陽光発電導入のガイドブック

屋上設置型とは、校舎の屋上に水平の屋根面に太陽光パネルを設置する方法です。

【注意点】

  • 方位角によって発電効率が変動する
  • 屋根に負担がかかるため校舎の耐震基準を確認する

勾配屋根設置型

引用元:文部科学省|学校への太陽光発電導入のガイドブック

勾配屋根設置型とは、傾斜のある屋根に太陽光パネルを設置する方法です。

【注意点】

  • 太陽光パネルを設置しても屋根の積載荷重が耐えられるかを確認する
  • 基本的にパワーコンディショナーは屋内に設置することになるため電気配線・配管等のルート確保が必要

壁設置型

引用元:文部科学省|学校への太陽光発電導入のガイドブック

壁設置型とは、建物の壁面に太陽光パネルを設置する方法です。

【注意点】

  • 壁重量の増加が建物に与える影響を考慮する
  • 南側に設置しないと発電効率が悪くなる可能性がある

ひさし型

引用元:文部科学省|学校への太陽光発電導入のガイドブック

ひさし型とは、窓上部の架台に太陽光パネルを設置する方法です。

【注意点】

  • 基本的に特注の太陽光パネルを設置するためパネル費用が割高になる

ルーバー型

引用元:文部科学省|学校への太陽光発電導入のガイドブック

ルーバー型とは、窓や開口部にブラインド上に太陽光パネルを設置する方法です。

【注意点】

  • 基本的に特注の太陽光パネルを設置するためパネル費用が割高になる

太陽光発電を導入した学校の事例

最後に、実際に太陽光発電を導入した小中学校の事例をみていきましょう。

東京都葛飾区立金町小学校の事例

学級数(学校規模)12学級
太陽光発電設備容量2.3kW
設置年度平成18年度
引用元:文部科学省|学校への太陽光発電導入のガイドブック

東京都葛飾区立金町小学校では、校舎の屋上に太陽光パネルを設置しています。

校舎の玄関や廊下の照明に電気が使用されています。また、同校では環境問題の啓発パンフレットも発行することで、広く環境問題を考えるきっかけづくりを行っています。

三重県津市立千里ヶ岡小学校の事例

学級数(学校規模)20学級
太陽光発電設備容量10.4kW
設置年度平成17年度
年間発電量約12,200kWh
引用元:文部科学省|学校への太陽光発電導入のガイドブック

三重県津市立千里ヶ岡小学校では、体育館の屋根に太陽光パネルを設置する形で太陽光発電を導入しました。

環境教育に力をいれており、体育館屋根全体に設置することで地域住民の目に付くようにし、学生だけでなく地域に波及させることも目指しています。

鳥取県湯梨浜町立泊小学校の事例

学級数(学校規模)10学級
太陽光発電設備容量20kW
設置年度平成16年度
年間発電量約15,700kWh
引用元:文部科学省|学校への太陽光発電導入のガイドブック

鳥取県湯梨浜町立泊小学校では、駐車場の屋根に太陽光発電パネルを設置しています。発電された電力は学校の蛍光灯などの電源に活用されています。

宮崎県小林市立小林小学校の事例

学級数(学校規模)23学級
太陽光発電設備容量5kW
設置年度平成18年度
年間発電量約6,000kWh
引用元:文部科学省|学校への太陽光発電導入のガイドブック

宮崎県小林市立小林小学校では、校舎にひさし型の太陽光パネルを設置しています。

ひさし型であるため、夏季の直射日光による校舎内の気温上昇効果を抑えており、生徒が過ごしやすい環境作りに貢献しています。

学校の太陽光発電の導入は進んでいる

この記事では学校が太陽光発電を導入するメリット・事例などをお伝えしました。

学校の電気代削減、生徒への環境教育として活用できるメリットがあることに加え、補助金を活用することで導入費用の負担を軽減することができます。

太陽光発電の導入に興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

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